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多摩の毎日

多摩の毎日

春の英国ドライブ紀行


春の英国ドライブ紀行

2007年4月25日(水)~5月4日(金)

イギリス行きの飛行機は二ヶ月くらい前から予約していたのに、他の準備はなにもできていなかった。近くなってからイギリス大使館の観光局で資料収集。レンタカーをネットで予約。前日になって一泊だけ従兄の家に泊めてもらえることが決まった。

バース寺院

4月25日(水)
朝、聖蹟桜ヶ丘発、成田空港行きのバスの乗る。まだG.W前なのに乗客は多い。
千葉に入った頃には雨もやみ、大きな渋滞もなく成田到着、予定通り。
全日空のカウンターで手続きを済ませ、軽く食事をして早めに搭乗口に向かう。

11:40発NH201便は定刻どおりの出発
全日空なので機内食はまずまずの味、気流も安定しているのかそれほどの揺れはない。
12時間のフライトの末、16:15にロンドンヒースロー空港に到着。
座席が後ろのほうだったので最後に機内から出て行くと、入国がすごく混んでいた。
ずーっと並んで待ち続け17:20頃、やっと通る。
荷物を受け取り、まっすぐにレンタカーのカウンターへ行く。従兄との待ち合わせはここ、だけどまだ来ていない。その間にレンタカーの手続きをしていたらやってきた、私たちが思い切り遅れていたのでちょっとホッとした。

ハーツレンタカーは予約していたので手続きは簡単なものと思っていたら、勝手に大きな車を手配して料金が倍近くになるのに「これにしろ、こっちの方が乗り心地もいいしカーナビも最初からついているから」って変更してきた。
あくまでコンパクトカーにしたいんだからと言って、しぶしぶ了承すると車を手配してくれた。

空港のすぐ横にある営業所に送迎車で送られて、今度はカーナビのことでなんだかんだと時間をとられる。
営業所の人にカーナビを借りたいんだけど言うと、カーナビデスクに行けと指差される。そこの人に書類を渡すと、車はどこに置いたとか、走行何kmかとかわけの分からないことを聞かれる。今日から車を借りるんだけどと言うと、驚いた顔。今渡した書類を使って車の返却手続きをしてしまったらしい。書類の日付とかはぜんぜん見ていないんだね。再び貸し出し手続きが始まる。なぜか数ポンド安くなっていた。

菜畑

久しぶりのマニュアル車なので、その間にひとりで車を動かして練習、クラッチのつながるタイミングが慣れないしうまくつかめない。
さぁ、出発かと駐車場を出ようとした時、通りをひとつ間違えたのでバックで戻ろうとした。バックにギアが入らない。押しても引いてもダメ、ボタンでもあるのかと見たけどない。壊れているんじゃないかと人を呼びに言ったら、来てくれた整備士のような人があっさりとこれはこうやるんだって、シフトレバーについているツバのようなものを上に引き上げながらギアをバックに入れた。
えぇーーーーそんなことだったの「君が運転手か?」っていいながら笑うんだよ。
この車は中身がエンジンがイタリア車だからバックはこうやっていれるって。知らなかった、でも今ここで気づいてよかったよ、公道に出てからじゃバックできないなんて大変だから。

公道に出てからは初めての路上講習のように交差点ラウンドアバウトのたびに緊張。
東京の都心並みの交通量とラウンドアバウトのたびにおかしくなる方向感覚、この車のクラッチが深すぎてギアチェンジが慣れないのも落ち着かない。
それでも近くのスーパーによってお買い物をして無事、お兄さんの家へ到着。

遅くなってしまった私たちを、お姉さんが迎えてくれた。
大きな街路樹が並ぶ静かな住宅地でどの家も古くて美しい。この家も外から見ると古い造りだけれど、家の中は新しいそして広い。2階の窓からは周りの家々や庭が見えてちょっと素敵、こんなところに一泊させてもらえてうれしいです。
お姉さんが夕食を用意してくれていて、とてもありがたかった。ここでいただいたサーモンのお刺身は最高。


4月26日(木)
ロンドン→ストーンヘンジ→バース→レイコック寺院→カッスルクーム→スウィンドン

時差ボケなしで熟睡、朝食はパンとコーヒー。
昨夜はお友だちのところへお泊りに行っていた甥っ子が帰ってきた、そして学校へ行く時間に一緒に私たちも出発。
曇りかなという天気もだんだん晴れてきて、日中はTシャツでいられるほどに暖かい。

8:15カーナビをストーンヘンジにセットして出発。ロンドン周辺はとても混んでいて信号も多く、たびたびのラウンドアバウト。少しして高速道路に乗ったけど、混んでる東名高速にトラックの多い日という感じ。しかも飛ばす飛ばす、高速道路の制限速度は70マイル(112km)だった気がするけど皆の平均は90マイル(144km)を優に越えている。

飛行機でヒースローに下りてくる時に、たくさんの草原とマッ黄色い四角いエリアが所々に見えていて、それが広大な菜の花畑だということがやっとわかる。
田舎に向かって走っていくうちに牧草地が広がり羊がたくさんいて、牛もたくさんいて菜の花畑が今満開。そんな景色が続く。
カーナビだけが頼りだったので、今どこを走っているなんてあまり考えずにいたら目的地まであと2分というところでいきなりストーンヘンジが見えてきた。

ストーンヘンジ

10:00ストーンヘンジ到着。古代の遺跡「世界遺産」に登録されている巨石のサークル。
入り口で入場料を払うとオーディオガイドが貸し出される。
遺跡保護のためにサークルの中に入ることはできないけれど巨大な石がきれいに並んでいてやはり不思議な場所のような気がする。ひとつひとつの石を確認するかのようにゆっくりと説明を聞きながら一周して、もう一度まわった。
広い牧草地しかない平原にポッカリ浮かんだ石群、ちょうど観光客が多い時間帯みたい。

11:15バースに向かう。小さな町だけど繁華街の人の多さ。
13:00車を止めて昼食にバケットサンドを買う。ひとつ3£くらいでそれにカフェオレとアップルパイなんかを買うと£12=¥2904、£の高さに驚く。
気温はそれほど高くはないと思うけれど、日差しが強く痛いくらい。

ローマンバス

1:53ローマン・バス見学、今でも毎日125万リットルの湯が湧き出すローマ浴場跡。グレート・バスは大きく立派で、室内には小さなそれぞれの目的に従ったバスがたくさんある。ここでも日本語のオーディオガイドがあった。

ここから北へ石畳の坂道を登っていくとロイヤル・クレッセントがある。ジョージ王朝様式のテラスハウスの中でもっとも有名な建築らしい。公園に面して円形180度に連なる丘の上の建物は壮観、うつくしい。

ハリポタファンというわけではないけれど、美しい回廊を歩いてみたくてレイコック寺院へ向かう。標識がないのでどこから入ればいいのかよくわからない、とりあえず車を駐車場に止めた。小さな古い家並みの村では映画の撮影をやっていた。
撮影のせいで道は通行止めになっており少し見学することになった。イギリスの時代劇、衣装などが昔を思わせ馬車や古井戸がセットされているけれど、まさにその時代という違和感のまったくない造りだった。
しばらくして村を廻り、やっと入り口が見つかった時4:30すぎだったので寺院には入れない、ミュージアムだけなら入れるけど、ということで入るのはやめた。撮影風景が見られたのでよかったし。

撮影中

この日はカッスル・クームに泊まろうと思っていたのでそっちに向かう。
カーナビはいつも「shortest time」の最短時間コースを選んでいたので、山の細い道などを選んでしまいこんな道行くのって、でもこの車にも慣れてきたので従う。
カッスル・クームではキャッスル・インというホテルに泊まりたかったのだけど今日は満室。周りにはホテルが少ないということでそこで近くのホテルを教えてくれたけど、そこも満室、どうしようかと車を走らせていくとB&Bの看板がある。
飛び込んだもののそこもいっぱい、このホテルは系列店がいくつもあるようで一番近くの系列ホテルを紹介、予約してくれた。
高速に乗ってインターチェンジをひとつロンドン方面へ戻ったところにあるから、ということで向かったのはいいけれどインターを通り過ぎてしまい、その次まで行って戻ってくる羽目になってしまった。すごく遠くのホテルみたい。

8:00スウィンドンのプレミアトラベルイン、便利な場所にある東横インみたいなホテル。
夕食をしっかり食べて、しっかり寝る。

アーリントン

4月27日(金)
カッスル・クーム→バイブリー→ボートン・オン・ザ・ウォーター→チッピング・カムデン→ブロードウェイ

朝食はイングリッシュブレックファスト。コーンフレーク食べてパンも食べてお腹いっぱい食べるのがイギリス流。
8:25出発、昨日ゆっくりできなかったカッスル・クームへ。少しはなれたところにある駐車場に車を止めて、小さな小さな絵本のような村を散歩。まだ、朝早いので誰もいない。鳥の声と小川のせせらぎだけしか聞こえない。

カッスルクーム

今日はコッツウォルズの村を歩くことがテーマ。
次に向かったのはバイブリー、小川が流れていてスワンホテルとマスの養殖場、どこを見ても美しい。橋のそばに車を止めてアーリントン・ロウの前を通り、川にいるいろいろな種類のカモを眺めながらスワンホテルに戻ってきた。

アーリントンロウ

次の町に向かう途中で通りがかりのレストランに入ってみた。
12:15~13:00昼食。サーモンサンドとチーズ焦がし玉ねぎサンド、紅茶で14£
静かなレストランは調度品は古いけれど、きれいで雰囲気がよい。
少ししたらなじみのお客さんが仕事の休憩で来たっていう感じでビールを飲んでた。

次に来たのはボートン・オン・ザ・ウォーター、この辺では大きな町なので観光客が多い。
幅10mくらいの川に橋がかかり両側に緑、石造りの家々が並ぶ。小さなお店やカフェもたくさん、たぶん一日を過ごせるくらいの町。

藤の家

チッピング・カムデンもやはり石造りの家が並び、藤の花や色とりどりの花が玄関先を飾っていた。町のはずれのセント・ジェームズ・パリッシュ教会まで散歩、教会のステンドグラスは美しい、建物の周りには無造作にお墓が立っている。明るいお墓っていう感じ。
教会の外側に羊の牧草地があり小さくて古いゲストルームが立っていた。ものすごくおしゃれ、絵本に出てくる家と景色。

教会の丘

高いところから町を見下ろそうとブロードウェイではタワーに行ってみた。羊があちこちにいてフンだらけの草原の一番高いところにタワーはある。風が強くて冷たい。
タワーに上らなくてもここからは草原や村々の美しい景色を堪能できた、いいところ。

タワー

ブロードウェイの町に下りて歩く。建物に藤を這わせた石造りの家に感動、満開の藤の花はとても美しい、小さな町には入ってみたいアンティークショップがいくつもあった。
今日は先に宿泊を決めようとインフォへ、普通のB&Bでは面白みがないのでファームハウスを紹介してもらう。

町から3マイルほど離れた牧草地と菜の花畑の中に”Mount Pleasant”という民宿はあった。
見落としそうな看板を確認して入っていくと、もう一組の宿泊客も来ている。
出迎えてくれたおばちゃんは農作業をしていたようで、ニコニコしながらよく来たねって乾いた泥のついた手でひとりひとりと握手した。
部屋に案内しながらも早口で楽しそうにしゃべりながら、とても感じがいい。
部屋はわりと広くて大きなベッドと椅子テーブル、ドレッサー、クロゼット、スーツケースを広げてもまだあまるくらい。
小さな窓からはどこまでも続く草原が見えていた。ここにはキジが隠れている。
さっそくおばちゃんはお茶とフルーツケーキをご馳走してくれた。

ファームハウス

外に出るとまわりは杏の木が植えられてちょうど満開、道路の向こうはどこまでも続く菜の花畑。裏庭には小さな花壇があり、赤いレンガのこの家がかわいらしい。
7時過ぎに夕食をとりに町へ戻る。すでに閉まっているお店も多く人も少ない。
あてもなかったのでインド料理の店に入ってみたら、おいしいカレーを食べることができた。
お店を出ると夕暮れの町並みに街灯の淡い光があたって、コッツウォルズの印象深い石造りの町がより印象深く刻まれた。


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